虫のすみか ほの暗い土くれの下で 息をひそめてひとみ閉じて 動かないで 何を悔やんでいるのかも 分からなくなっているのに 僕の家に 降りておいでよ 手をとる手は 誰のでしょうかそれでもまた 新しい手が 君の手をとるのならば 気がつけばいつもの窓辺

あのバスはどこへ行くのだろうか あの電車はどこへ行くのだろうか行きたい所へ 行けるのだから みな 行きたい所へ行くのだろう あの娘はどこへ行くのかな あいつはどこへ行くつもりなの？忘れているなら思い出してよ みな 行きたい所へ行けること みんなが本…

輪になって 君のことなんて知らないよ 楽しげな たましいが夜に目覚めだして 気になって 君の横顔をのぞきこむ ありふれた わたしの心は動きだして ときめきの外で 何を言うのか 言わないのか あらかじめの言葉で 二つの窓辺に わたしを呼ぶ二つの手 どちら…

晴れることの 無い わたしの影を 古い車に詰めて 海へ沈めよう わたしたちの町は 癒えること無い傷を負い 古い人 新しい歌を歌って あの夏 わたしは海へ行ったのかしら 時計の 針の音チクタクと わたしを呼ぶ言葉と声を消してしまう かける言葉 探しだせずに…

決して 傷つくこと 無い たましい 僕ら インセクトユーゲント 無私の精神 虫の少年団 何故 何も無い ここに 留まる？ 僕ら インセクトユーゲント 無私のたましい 虫の少年団 窓と網戸の間からは 二度と 出られない

ふてねして起きても やはり寝ころぶ 大人げ無い人 あたりかまわず足を伸ばして 外を見て 思い出が わたしを辛くする 夜明けに目が覚め カーテン開けて 会えない人にも 挨拶できる君と僕との間には 込み入った話は似合わない 別れを祝いましょ 家の前で 日焼…

かぜをひいてしまったんだ さわやかな日曜 景色が変わってゆくさ 出られない間に優しさを 捨ててしまった さわやかさ 捨ててしまった わからなくなってしまったの さわやかな日曜 全てが変わってゆくさ 出られない間に優しさを 捨ててしまった 温もりが 音速…

暮らしに役立つ 便利なアイディア 抜きでは 僕らは生きられないそれともご飯を 好きなだけ食べて もうどうでもよくなり眠るかさよならの言葉だけが残る 同じ場面の繰り返し暮らしに役立つ 便利なアイディア 抜きでは 僕らは生きられないのさ 新しい部屋の 古…

朝まで夢を見て ほこり積もるピアノが 奏でられたことは 忘れてしまうのでしょう それでも 次の手を止めないで 陽当たり良い部屋の カーテンは閉めたままで 流れずに留まる 時間をすくいあげて 誰もが 誰かの手をとるように 私が水を飲んで 眠りにつく頃に …

私のアルバム『楽しい暮らし』には歌詞カードが付いていませんが、そのことで「なぜ歌詞カードがついてないのか？」と言う質問を結構よくされます。 自分も「なんで付けなかったんだっけ？」と、鳥獣虫魚レーベルオーナーの林谷さんに「なんで歌詞カード付け…